2009年 01月 17日
直木賞に《悼む人》 |
遂に直木がキター!!天童荒太著《悼む人》に輝いた~!
天童ファンの私としましては「直木賞キター!!」と嬉しかったです。
天童ワールドは、はっきりいって読むのに辛い時がある。
自分の心が痛みを伴うから。《永遠の仔》はかなり泣いた…。
天童ワールドは【人の痛み、痛みへ寄り添う形】が常に背景にある。
愛があり、温もりがあり、憎しみがあり、冷たさがあり…そしてどこか痛い。
人の脆弱さ、浅はかさ、そして慈悲深さ。生と死の尊さ。
何というか物凄い力で作品に引き込まれていくのである。
目を閉じれば場面場面がパッと映る。匂いさえ感じる。
読んでいる時はズシリと重い闇を与えるが、
読み終わった時の達成感?充実感?は他に類をみない。と、感じている
天童氏の人の痛みへの寄り添い方は半端ではない。
簡単な「気の毒に…」とか「可哀想に…」などという
薄っぺらな向き合い方ではない。
本当に天童氏に起こった痛みの如く、彼の心の声となり表現されるのである。
どうしたら、そこまで人の痛みを心の奥底深くで汲み取れるのであろう。
作品も興味深いけれど、天童氏もかなり興味深い。
by xxayoxx
| 2009-01-17 17:53
| 本